見世物



見世物 N001

象の見世物興行の引札(仮)

文久3年(1863) 33.5×48

		
"演義告条
神洲の武威四夷に轟(ととろ)き聖(せい)代の徳沢(たく)八蛮(ばん)に溢(あふ)れ海外万里(かいぐわいはんり)の波涛を凌(しの)ぎ招かさるに異邦の
奇品(ひん)膝下(か)に入首(にうたう)せるをもて未見(ミけん)の万物(はんもつ)日夜を選ばず時々(しし)刻々(かくかく)に舶来(はくもの)せりそる([ママ])中に今般(こんはん)欧羅(ようろつ)巴
人(じん)アルキウルなる者(もの)印度(ど)部中(しるれり)馬爾(また)か国スヒツトヘルゲンといへる大(たい)山のふもと数(し)千里(り)の大原野(い)に一疋の大象を
生(いけ)とり我(わが)新港(こう)横はまに渡来なせりそもそも象ハ西(せい)南の夷地(いち)に生す漢(かん)土の大(たい)国なるもあることまれなり
支那(しな)人往(わう)古ハ其象(ざう)を画(え)にて見るのみ故に象(ざう)とハ号(なづけ)しなりされバ蛮(らん)名をヲリハンヲといひ種(しゆ)類一にして
身色一ならず仏書に所謂(いハゆる)白象(さう)ハ四牙六(しげろく)牙なるも有(あり)とかや夫象(それさう)ハ■獣(じう)の一にして将(まさ)に宇宙(うちう)の聖獣(せいじう)たりその
行状(ふるまひ)自若(じじやく)とし○泰山(たいさん)の如(ごと)く夜ハ子(ね)に臥(ふし)て寅に起(おき)かく諸(しよ)州の人語をききわけ水をゆくこと平地(ひらち)のことく火を消(けす)こと恰(あたか)も
草(くさ)を刈(かり)に似(に)たり力量千斤(ちからせんきん)の■(か■へ)をおひ鼻に千曵(ちびき)の巌石(いハち)を巻水原(すゐけん)をうがち金蔓(まん)を推しとく気を退(しりぞ)け
清浄(せいじやう)をこのめり象骨象牙(ざうこつざうげ)の人に霊(れい)ある世に益(えき)あるハ普(あまね)く人の知処にして実(しつ)に泰平(たいへい)の祥獣(しやうじう)といふへきのみ
文久三癸寅弥生上旬太夫元に代りて  稗官 仮名垣魯文訳誌{印}
象官舎画 "		

見世物 N002

新吉原仁和賀番組

慶応2年(1866) 27×40.5

		
"慶応二寅年八月初
新吉原仁和賀番組(しんよしはらにわかばんぐミ)
獅子
はる
かな
ひやく
はな
こゐ
しん
こよ
やつ
くま
その
せの
たま
持主愛吉
後見亀吉
金鳴戸泡(こがねのなるとあハ)の渦巻(うづまき)引台
順礼栄喜太夫
里人文次郎
同喜代寿太夫
同正孝
同孝三
スケ一人
持主栄喜太夫
後見重吉
豊竹連中はやし連中
船乗恋重楫(ふねのりうちこひのおもかじ)引台
持主平十郎
後見
吉兵ヘ
又吉
男立形
喜代
しか
きな
ぢう
喜さ
地方
ひで
喜美
茂よ
きえ
すミ
たち
けい
常磐津連中はやしれん中
濡中色夕立(ぬれたなかいろとゆふだち)引台
持主善孝
後見千蔵
さるまハしすず
角兵ヘししきゆう
にさがりかめ
田舎娘ゑつ
年間女みか
地方
こま
まん
つま
ちよ
まさ
ちか
とよ
長うたはやし連中
旅雀奴(たびすずめやつこの) 行列(きやうれつ) 地走り
持主幸吉
後見彦兵衛
立方
まつ
ふね
とめ
とせ
さん
なる
とも
地方
ひな
いの
さだ
みき
いそ
清元はやしれん中
結恋妹脊(むすふこひいもせの) 盃(さかづき)引台
おミセ喜美太夫
番頭兼次郎
子そう千蔵
三ミせん由次郎
とうふかひ鯉升
はやし連中
持主喜美太夫
後見新吉
伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)
千松千代作
はやし喜久造
政岡有中
商人六平
鶴千代忠治
引だい 囃連中
地主
千代作
後見
熊次郎
惣一色荷分(そういちいろのにわけ)
持主栄喜太夫
後見
熊吉
立方
三さ
まめ
こと
また
あい
さよ
ゑい
地方
うた
はぎ
いと
むめ
つね
引台
清元はやし連中
当的吹屋姿(あたりまとふきやのすがたゑ)
地主文次郎
後見秀吉
立方
ぶん
つな
ぎん
ちやら
すゑ
ふき
きせ
地方
かる
さわ
よの
とく
ふた
岸沢はやし連中 引だい
浮世節抜大津画(うきよぶしぬけておほつゑ)
座頭三造
わか衆又平
藤娘仲助
又平寿六
下女登喜太夫
弁けい文作
引台はやし連中
地主寿六
後見清助
竹春(たけのはる) 干浮遊(ひかたのいという)引台
主方さの
男たよ
同たよ
同ひさ
同よし
同さえ
同けん
同ほの
地方
つた
はや
りつ
とり
久女
清元はやし連中
持主
三造
後見
亀吉
花旅(はなのたび) 唐濡色(からのぬれいろ)引台
茶や男呼助
金持座頭善孝
唐人権平
下男稲八
めかけ女家満太夫
横浜か■すけ
はやし連中
地主善孝
後見万吉
当八月朔日より晴天三十日の間俄興行仕十五日の間
前俄御覧ニ入候十六日目より不残趣向相改猶又
晴天十五日の間後俄御らんニ入申候尤男芸者折々
趣向替仕候
板元新吉原江戸町一丁目玉屋山三郎{印}"		

見世物 N003

西洋あやつり山がら奇芸(仮)

不明 23.5×35

		
"西洋あやつり
浅草公園 花やしき
山がら奇芸
葛の葉子別
時の鐘つき
占考場
那須の与市扇の的
いろは書物
宮参り賽銭十ひ
競馬の場
{奥}浅草蔵前通好文堂印行 "		

見世物 N004

俳優似顔菊細工活人形

不明 25×36

		
"俳優似顔菊細工活人形(きくざいくいきにんぎやう)鉢植珍花種々陳列
浅草公園花やしき細工人安本亀八
番組
宗吾通天橋の場
同妻子別の場
同渡し場
加々見山試合の場
児雷也
佐野次郎左衛門
浅茅ケ原一ツ家
相州足柄山奥の場
忠臣蔵夜討の場
白石噺揚屋の場
左り甚五郎
日光東照宮模造
動物
獅子牝牡
大象牝牡
大虎牝牡
大豹牝牡
猩々牝牡
黒豹牝牡
狒々獏(バク)
大鰐海獺(アシカ)
獺(カワヲソ)五本足の牛
鶴孔雀
ベリガン駄鳥
冠鳩
米国の鸚鵡
其他
鳥獣無数
外ニ
花卉盆栽
沢山
五層楼には
故団十郎を
追慕し勧進帳を
仕立て大蓄音器
にて生前の朗声を
其侭高聞に供す
{奥}浅草蔵前通好文堂印行 "		

見世物 N005

忠臣蔵俳優似顔活人形七福神たから遊び

不明 25×35.5

		
"忠臣蔵俳優似顔活人形
七福神たから遊び
浅草公園花やしき細工人安本亀八
番組
三段目旅路道行
四段目大星誠醸
五段目山崎街道
六段目勘平住家
七段目祇園一力
九段目山科閑居
十段目高野討入
十一段目義士本望
比叡山弁慶
小柴邸忠信
弓張月為朝
大道具七福神
大仕掛宝遊び
動物
狒々大虎
大熊大鰐
大蛇花龍
山猫カンガロー
野猪鹿
獺カハヲソメン羊
五本足の牝牛
鶴孔雀
ペリカン駄鳥
鸚鵡金鶏鳥
其他鳥獣沢山
五層楼ニハ
日本一の
蓄音器
{奥}近着猩々
{地}浅草蔵前通好文堂印行 "		

見世物 N006

大象

不明 18×25.5

		
"大象
浅草公園花やしき
◎ラッパ吹き
◎わらそぐり
◎碁盤乗り
◎餅の曲取り
◎乱杭渡り
◎毛布しらべ
◎水しらべ
◎左右へ廻ロ廻ロ
◎碁盤廻り
◎まねぎ
八艘飛び
◎其他鼻にて人を
背に乗せる等
{奥}浅草蔵前通好文堂印行 "		

見世物 N007

西洋あやつり人形

不明 18×24

		
"西洋あやつり人形
浅草公園花やしき
{奥}浅草蔵前通好文堂印行 "		

見世物 N008

俳優似顔菊細工活人形

不明 25×34

		
"俳優似顔菊細工活人形(きくざいくいきにんぎやう)鉢植珍花種々陳列
浅草公園花やしき細工人安本亀八
番組
近江のお兼
市原野
酒井の太鼓
日高川
碁盤忠信
羽ごろも
鴬宿梅
大江山鬼童
吉野の合戦
木曽の鍋蓋
動物
狒々大虎
黒豹大鰐
大蛇白蛇
花龍鹿
山猫カンカロー
獺カハヲソ五本足の牝牛
鶴孔雀
駄鳥鸚鵡
其他動物
鳥類沢山
五層楼ニハ
日本一の
蓄音器
{地}浅草蔵前通好文堂印行 "		

見世物 N009

俳優似顔活人形

不明 24×35.5

		
"俳優似顔活人形(はいゆうにがほいきにんぎやう)
珍らしき物無数陳列
浅草公園花やしき細工人安本亀八
番組
矢捌の橋上
阿古屋琴責
一之谷組討
野崎村賤家
祇園廼火燈
遼陽大激戦
旅順大海戦
軍人留守宅
勧進帳
左り甚五郎の住居
日光東照宮
動物
獅子牝牡
大象牝牡
大虎牝牡
大豹牝牡
猩々牝牡
黒豹牡牝
狒々獏
大鰐海獺
獺
鶴数種
孔雀駄鳥
ベリガン冠鳩
米国の鸚鵡
其他
鳥獣無数
外ニ
花卉盆栽
沢山
五層楼ニハ
旧幕府時代
江戸の面影
並ニ
桃太郎一代記を
陳列セり
{奥}浅草蔵前通好文堂印行 "		

見世物 N010

俳優似顔活人形

不明 25×35.5

		
"俳優似顔活人形(はいいうにがほいきにんぎやう)
珍らしきもの無数陳列
浅草公園花やしき細工人安本亀八
伊賀越仇討
伊勢三官住家
関取千両幟
二十四孝十種香
二十四孝狐火
浅茅ケ原ノ一ツ家
天の岩戸神楽
五条坂待人
阿波の鳴門
楠公桜井駅
左り甚五郎京人形
姉妹のハイカラ
今様風俗美人競
川中島大合戦
昔し噺舌切雀
同軽重の籠
日光東照宮
動物
獅子牝牡
大象牝牡
大虎牝牡
大豹牝牡
猩々牝牡
黒豹牝牡
狒々獏
大鰐海獺
獺
鶴数種
孔雀駄鳥
べりかん冠鳩
米国の鸚鵡
其他
鳥獣無数
外ニ
花卉盆栽
沢山
五層楼ニハ
新発明
大声又美声の
蓄音器ニて
種々御高聞ニ入置候
{奥}浅草蔵前通好文堂印行 "		

見世物 N011

御目あたらしき活動大写真

不明 24.5×34.5

		
"御目あたらしき活動大写真
浅草公園花やしき
西洋あやつり
山がら奇芸
葛の葉
子別
時の鐘
占考場
いろは書物
宮参り
賽銭
拾ひ
{奥}浅草蔵前通好文堂印行 "		

見世物 N012

俳優似顔活人形

不明 23.5×35.5

		
"俳優似顔活人形(はいいうにがほいきにんぎやう)
珍らしき物無数陳列
浅草公園花やしき細工人安本亀八
番組
矢捌の橋上
阿古屋琴責
一之谷組討
野崎村賤家
祇園廼火燈
遼陽大激戦
旅順大海戦
軍人留守宅
勧進帳
左り甚五郎の住居
日光東照宮
動物
獅子牝牡
大象牝牡
大虎牝牡
大豹牝牡
猩々牝牡
黒豹牝牡
狒々獏
大鰐海獺
獺
鶴数種
孔雀駄鳥
ベリガン冠鳩
米国の鸚鵡
其他
鳥獣無数
外ニ
花卉盆栽
沢山
五層楼ニハ
旧幕府時代
江戸の面影
並ニ
桃太郎一代記を
陳列セり
{奥}浅草蔵前通好文堂印行 "		

見世物 N013

俳優似顔菊細工活人形

不明 24.5×36

		
"俳優似顔菊細工活人形(きくざいくいきにんぎやう)
鉢植珍花種々陳列
浅草公園花やしき細工人安本亀八
番組
宗吾通天橋の場
同妻子別の場
同渡し場
加々見山試合の場
児雷也
佐野次郎左衛門
浅茅ケ原一ツ家
相州足柄山奥の場
忠臣蔵夜討の場
白石噺揚屋の場
左り甚五郎
日光東照宮模造
動物
獅子牝牡
大象牝牡
大虎牝牡
大豹牝牡
猩々牝牡
黒豹牝牡
狒々獏(バク)
大鰐海獺(アシカ)
獺(カハヲソ)五本足の牛
鶴孔雀
ベリガン駄鳥
冠鳩
米国の鸚鵡
其他
鳥獣無数
外ニ
花卉盆栽
沢山
五層楼には
故団十郎を
追慕し勧進帳を
仕立て大蓄音器
にて生前の朗声を
其侭高聞に供す
{奥}浅草蔵前通好文堂印行 "		

見世物 N014

西洋あやつり山がら奇芸

不明 24×34.5

		
"西洋あやつり
浅草公園 花やしき
山がら奇芸
葛の葉
子別
時の
鐘つき
占考場
那須の
与市
扇の
的
いろは書物
宮参り
賽銭
十ひ
競馬の場
{奥}浅草蔵前通好文堂印行 "		

見世物 N015

浅草奥山見世物の引札(仮)

不明 36×48.5

		
"四海廼浪(しかいのなミ)もおたやかに納(おさま)る御代(ミよ)の廓(さわ)の春(はる)大臣舞(たいしんまい)に名(な)も高(たか)き紀(き)の国(くに)文左(ぶんざ)が噂(うわさ)に残(のこ)る盃(さかづき) 流(なが)し弥生(やよい)
ならねどとり合(あわ)せ始皇(しこう)も秦(しん)の後宮(こうきう)に三千の処女(しよじよ)を集(あつめ)し船遊(ふなあそ)ひヤハラめでたも唐音(とういん)て支那(しな)
もかしたるうたひもの栄花(えいぐわ)の夢(ゆめ)におやつかな一百三十六地獄(じごく)悟(さと)れバ直(すぐ)に極楽(ごくらく)の道工(どうぐ)
替(がハ)りも長谷川(はせがハ)が歌舞(かふ)の■(ぼさつ)の其中(そのなか)で大悲(たいひ)の誓(ちか)ひありがたき其(その)奥(おく)山で評判(ひょうばん)も久(ひさ)し
ぶりでの大仕掛(おおしがけ)盛衰栄枯(せいすいゑいご)も眼前(がんぜん)に善(ぜん)を進(すすむ)るはしにもとなんわ童子達(こともしゆ)口るひるをおしで無(な)どしかいふ
細工人長谷川富五郎
勝春陽画
{天}当ル五月二十五日より
{袖}浅草観世音於奥山ニ奉入御覧候
{奥}板元馬喰町二丁目森屋治兵衛"		

見世物 N016

浅草奥山酒呑童子見世物の引札(仮)

不明 35.5×47.5

		
"一御町中様益御機嫌能被遊御座恐悦至極奉存候付て春暖日永(しゆんだんひなが)の折柄(をりから)
あがな御なぐさみニ相成候事ども種々(しゆじゆ)工夫(くふう)仕候処往(いぬ)る申年(さるどし)の夏(なつ)回向院(ゑかういん)境内(けゐだい)ニ
おいて奉入候御覧候御名染(なしミ)籠細工人(かございくにん)家長種(やちやうたね)次郎義当時(たうじ)北雲斎(ほくうんさい)と改名(かいめい)仕
罷在(まかりあり)候故(ゆへ)。右の趣(おもむき)申入新(あらた)ニ細工(さいく)致し呉(くれ)候様(やう)申聞候ヘバ先達(さきだつ)て聊(いささか) 御意(ぎよい)ニ叶(かな)ひ候とて
未(いまだ) 程(ほど)も無之内(これなきうち)ニ又候拙(つたな)き細工(さいく)仕候段思召(おぼしめし)の程も恐入(をそれいり)候と再三(さいさん)辞退(じたい)仕候を常々(つねづね)
御贔屓(ひいき)被成候去(さる)御得(とく)意様より。達(たつ)て御すすめ被下候ニ付。御存(ぞんじ)の四天王大江山入(してんわうおほえやまいり)の
故事(ふること)を事細(ことこまか)ニ手(て)を尽(つく)したる竹一式(たけいつしき)の籠目細工(かごめざいく)ニ仕候尤(もつとも) 籠細工(かございく)の名目(ミやうもく)の義ハ故(ふる)めかしく
御座候へども今般(こんぱん) 悉(ことごと)く新規新工夫(しんきしんくふう)ニ相改(あらた)め極精密(ごくせいみつ)なる細工(さいく)ニ致させ奉入御覧候間
何卒(なにとぞ) 御評判(ひやうばん)被遊御賑々敷(にぎにぎしく)御見物(けんぶつ)
被下置候様偏ニ奉希候以上
江戸亀井町細工人太夫元 北雲斎
{奥}当ル三月十五日より浅草観世音奥山ニおゐて奉入御覧候板元森屋治兵衛"		

見世物 N017

浅草奥山歌舞伎見世物の引札(仮)

安政6年(1859) 35.5×47

		
"乍憚以口上奉申上候
一御町中様益御機嫌克被為遊御座恐悦至極ニ奉存候然は御当山
御開帳ニ付何とがな御慰ニ相成義と種々工夫仕■仕候折から御贔屓様より
被仰下候処先年御尊評ニ預大入大繁昌致候生人形の細工右ニ基き御馴染
竹田縫殿之助又其節罷下り候秋山平十郎殿両人申付新規の妙案
致させ候様御■■に従い即ち平十郎へハ生人形の細工人間万事塞翁が
馬の幸蔵■々三世相女夫合と名付五ツの相性ニて貴賎貧福の様を
骨稽ニうつし生るが如くの人物世界の穴さかしまつた縫殿之助ハ過去現在の
御ひゐき俳優の肖像をうつさせ過し劇場の■長て茲ニ三升の七代ハ代
違の■■左衛門の似とかや似たる体の勧進帳に忝けき袖を絞り為ハバ是ぞ
手向の橋ともならん哉扨大詰ニいたりてハ文殊の浄土に■■服石橋
を和たらして妻子■の■子の曲何れも両人丹精を侭奉御覧ニ入候間
何卒初日より■■御見物ニ御光駕之段奉希上候以上
三世相女夫合(さんぜさうめうとあわせ)
明烏花濡衣(あけがらすはなのぬれぎぬ)
一春日屋時次郎
一山名屋浦里
一同じく禿みとり
世話情浮名横櫛(せわなさけうきなのよこぐし)
一きられ与三郎
一かふもりやす
国性爺紅流(こくせいやべにながし)
一平戸の和藤内
一甘輝の妻錦祥女
勧進帳(くわんじんちやう)
一武蔵坊弁慶
一九郎判官義経
一伊勢の三郎
一駿河の次郎
一片岡八郎
一卒子金当
一同銀当
一同入当
一常陸坊海尊
一富樫の左衛門
機関人形細工人
御馴染竹田縫殿之助
生人形細工人
肥後熊本秋山平十郎
{袖}来ル申の正月中旬より浅草御境内奥山ニおいて興行仕候
{奥}千秋万歳大々叶 板元馬喰丁山口屋"		

見世物 N018

浅草奥山見世物の引札(仮)

万延1年(1866) 35.5×47.5

		
"乍憚口状
御町中様益御機嫌能被遊御座恐悦至極に奉存候随て引続御好評に奉預候生人形
紫蕨からくり殊の外御意に叶ひ大入大繁昌仕候段いかばかりか難有右御礼として何かな御慰
にも相成候義と旧冬より種々工夫いたし初春の御高覧に備んと先ハはやきを第一の■木に先たつ
栂の魁跡へハ引ぬ英雄豪傑彼の朝鮮の虎狩ハ悉く御評判もよろしく御座候得ば是を其侭
組立置扨むらさき蕨からくり大道具大しかけの義ハ御馴染の芳三郎細工にあきぬ宮島の
景色にたこと河伯の戯れおどり田ことハ其名もいかのぼり登りかけたるマタロスすひかたく申せハ
黒坊主其場所さへも法の庭たミも高きふだらくの山のごとく初日より相替らず仰せあハされ
永当永当の御見物の程ヲ奉希上候以上
太夫元
生造木偶細工人肥後隈木秋立平十郎
大道具
竹田かざり
細工人
竹田芳三郎
同弥吉
{袖}来ル戌の正月上旬より浅草奥山におゐて■■([虫喰])覧候
{奥}千秋万歳大々叶
板元今戸町森田屋万吉"		

見世物 N019

かいさいく

不明 36×48.5

		
"諸国浦々島々のあらゆる名貝を集かいさいく
東都元祖貝細工人
大塚看造
京都スケ花生軒
浪花人形師大江和助
乍憚口上
御町中様益御機嫌能被遊御座恐悦至極ニ奉存候随ては取集候数年来諸国名貝ヲ以■好所持
仕罷有候処去ル辰年細工を思ひ立大江戸浅草観世音於境内ニ見世物興行仕候処■■
つかまつり難在仕合ニ奉存候然ル所其後諸国浦々島々より種々色々の名貝を
数多集置此度御当地ニおゐて夫([ママ])熟の細工物奉御覧入候尤四季の草花竹木
和漢の鳥類毛物末々にいたりてハ大江戸新吉原仲の町におゐて毎年三月■の
■しか太夫の道中人形十五番かざり夫々風流の粧ひ其後夜梅の景色迄貝細工一色仕立て
大道具せり上ケ大仕掛仕組奉御覧入候間御見物賑々敷御■来の程ひとへに奉希上候以上
月日
{袖}当八月中旬より松原通りいなば薬師前ニおゐて奉御覧入候
{奥}千秋万歳楽大入叶"		

見世物 N020

かいさゐく十二月花鳥

不明 35×47

		
"かいさゐく十二月花鳥
細工人満亭一等宝亭平輔
御町中様益御機嫌能恐悦至極奉存候誠去年より種々種々
細工物浜の真砂の数々より思付あらゆる貝を取集四季折々
の名花草木鳥虫獣にいたる迄生ることくに手をつくし
工をきわめ奉入御覧候間初てより御賑々敷御来駕の程偏奉希上候
{袖}芝神明社におゐて"		

見世物 N021

細工物興行の引札(仮)

不明 18.5×49

		
"細工物
富士山勝景
細工物
東京
両国橋
納涼 "		

見世物 N022

猩々の見世物の引札(仮)

不明 36.5×48.5

		
"告條(かうじやう)
文に艶(つや)ある時ハ必(かならず)その物拙(つたな)し言語(ことば)に錺(かさ)りあるものハ極(きハ)めてなす事うすしここに文明(ぶんめい)
開化(かいくわ)より已来(このかた)森羅万象(しんらまんぞう)何(なに)一ツとしてたらざるハなし今御当所ニて尊覧(そんらん)に備(そなへ)奉るは
仏蘭西(ふらんす)国より寅卯ニ当り五百里ほど先に一ツの大島有最(もっとも) 暖海(だんかい)の中にして
厳(げん)寒の時といへども日光の線(せん)強(つよ)くして南国の厳暑(けんしよ)等(ひと)しこれより又丑寅に当りて大島(だいだう)有(あり)
号(なづけ)て世の人熱国(ねつこく)といふ船通(せんつう)の海路(かいぢ) 甚(はなはだ) 難(かた)しさるを仏蘭西人「サンキュリー」といふ人かのしまより
この一物(いちもつ)を持渡(もちわた)れり是迄世俗(せぞく)ニ猩々(せうぜう)と云伝(つた)へたる形(かたち)に聊(いささか)相似(に)たり然(しかり)といへども猩々といふは
宜(よ)く酒(さけ)を好(このむ)といへりとハ全(まつた)く其名有ッて其形をしらずと尊覧ニ入奉るハ其耳(ミミ)有て能(よく)言語(けんぎよ)ニ
通(つうず)るといへども其声(こへ)なし只(ただ)暖島(たんたう)ニ産(さん)じて今寒国に至(いた)り殊(こと)の外身体(しんたい)冷(ひ)ゆるといふ万哉万哉(ばんざいばんざい)
かかる珍形(ちんぎやう)を居(ゐ)ながらにして見聞(けんもん)するも偏(ひとへ)ニ 皇国(くわうこく)の御恩沢(おんたく)といふべきのミこの地
御通行の諸君(もろぎみ) 必(かならず)尊覧有て御高評(かうびやう)を仰(あほ)ぎ教ふものハ
忍ヶ岡近辺の隠士 夏良誌{印}"		

見世物 N023

軽業興行の引札(仮)

不明 33×48

		
"蘭 豆曲持太夫 浪花亀佶 蘭 上のり浪花卯之助
女布きらし浪花小つる
{天}金毛九尾白面の狐
{奥}千客万来大入叶"		

見世物 N024

大坂下り百面相

安政4年(1857) 36×47

		
"大坂下り百面相(ひやくめんさう)口上
御町中様益御機嫌能被遊御座恐悦至極奉存候随て此度御覧ニ入候人形の義ハ故人真守(まさもり)仁兵衛
丹情をこらし候遺作(いさく)にして彼の西川祐信(すけのぶ)が百人女郎にもとづき上ミハやごとなき下髪(さげかミ) 粧(よそほひ)をはじめ
下ハ婢遊女(ミめしうかれ)にいたり女の容(すがた)をうつしそれにけしきを十寸(ます) 鏡(かがみ)美女のよしあし形容(なりかたち)ハ心の貴賤(きせん)を眼(め)の
中(うち)にふくむ面相(おもざし)取あわせ喜怒愛楽(きどあいらく)ハ云うもさらなり彼是増補なしたれバ木偶(にんぎやう)のかずいと多く百面相と
号(なづけ)し折から芝山寺の開扉(かいひ)を付込種々(いろいろ)薩(さつ) (た)の利益(りやく)を蒙(かふむ)り何れも様の御恵ミに二王二尊(そん)の力をそへ
善の徳もて御引立被下置栄当栄当々御見物の程伏て奉希上候以上 大夫元
月日大夫元人形細工人竹田源吉
{袖}来ル四月上旬より本所回向院境内ニおゐて興行仕候
{奥}千秋万歳大入叶板元浅草玉楽"		

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