歌舞伎番付



歌舞伎番付 N001

鹿児島戦俄茶番

明治10年(1877) 37×51

		
"大筒の玉飛
来ル四方より
西南(さいなん)に鳴(なり)ひびく
連隊(れんたい)の進軍(しんぐん)に
大砲(たいほう)の音(おと)も
高島屋(たかしまや)
東国(とうこく)に鳴(なり)ひびく
官軍(くわんぐん)の勢(いきお)ひに
賊徒(ぞくと)も降伏(こうふく)に
成駒屋(なりこまや)
鎮政祝寿泰平栄(ちんせいをしゆくすたいへいのさかへ)
鹿児島(かごしま) 戦俄茶番(ついふとにわかちゃばん)
春より秋まで数番続(すうばんつづき)
臓(ぜう)むり
西(さい)郷だけに
西国(さいこく)に
光(ひか)りを顕(あらわ)す
星(ほし)の風説(ふうせつ)
日向路落人見夢(ひうがじゑおちてみしゆめ)
第一番目ニたいほふ相打出シ申候
魁賊太夫
熊元籠城太夫
士族加勢太夫
三味線
火之元大治
火之元源十
上調子ニのり小盗多九三
ぎろんのば
へき打のば
だんまりのば
新政
かごしま城のば
西郷討死のば
女隊初陣の場
わかれ出立のば
日向じまのば
西郷ゆめのば
賊人替名
一篠原国元 打死
一利秋君之丞 楽馬
一村田やの義イ者志仁助 新八
一前原の徒弟 一角
一会藩の浪士張太夫 助五郎
一新政のはた持 五南太
一学校のせい徒弥九郎 玉とり
一むてつほううつ助 玉平
一兵ろう方大喰めし八 多喜蔵
一こし元たてず みそじ
一こし元いたみ 歩兵
一佐兵衛の浪士町田 啓十郎
一小隊長別府 新助
一一方の旗頭きしま きよし
一西郷の奥方秋の方 半四郎
一西郷隆盛 吉之助
一芋屋の親やち 九十郎
一薩摩守むのり■ 難十郎
戦死万人大々不叶
かごしま丁
久津和座
乍憚以口上奉申上候
一大渡海の諸君方益々御盛大ニ奉存候随て当節は博覧会の賑ひも人気ハまして
根(にぎハい)津谷中仕組ハ俄(にハか)の見物人の山夫に引替西南の仕組ハ時代の世話狂言ニ事替り
大道具ハ大砲(ほう)仕掛舞台(ぶたい)にあらでむたいの戦ひ児雷(じらい)也ならぬ地雷火(じらいか)も切幕も
なく切まくられ明智(あけち)も及(およ)ばぬむほん人打合切合うで一杯(いつばい)ならくの底(そこ)迄死人(しびと)
の山土間に野宿(のじゆく)の幕の内川竹桜田両君(くん)が合図(あいづ)の拍子(ひやし)木キツカケニ出る花道
の立廻り命(いのち)にかけし五人切それぞ薩摩の源五兵衛何れも末ハ鎮静の降参
場(ば)迄賊軍ハのこらず亡(ほろ)ぼし奉入御覧ニ候
座元伏吉(印)
{奥}御届明治十年九月二十四日
出板人元美古代町四丁目五ばん地太田亜多吉"		

歌舞伎番付 N002

歌舞伎顔見世番付(仮)

明治21年(1888) 34×48

		
"古きを尋ねて新たの仕組ハ皿邸音菊月(さらやしきおとにきくつき)
一番目に相勤め申候
父ハもろこし母ハにつほん国性爺合戦(こくせいやかつせん)
中幕ニ相勤め申候
去ル方様のおこのミに有し姿たを爰に写して唐模様(からもよふ)和製新形(わせいのしんがた)
第二番目に相勤め申候
午前十時より相始メ午後
十二時迄ニ不残奉入御覧候
常磐津れん中
長唄はやし連中
太夫竹本綾尾太夫
三味線鶴沢八重造
作者近松半左衛門
頭取新成田屋猿作
通り研■町千鳥座
一其輝 一幸次郎 一桶配 嵐大二郎
一番頭 一竹門ノ寅 尾上尾女蔵
一下ずり栄 一省助 市川猿作
一下官 一おいね 沢村紀美代
一毒庵 一てんふらや 尾上扇治
一下官 一地廻り 坂東岡之助
一仲間 関松之助
一下官 沢村金之助
一ぎん弥 中村一八
一千山 一おかめ 一和藤内母 市川猿昇
一忠太 一老一貫 一市兵衛 市川幅右衛門
一国槙 坂東家磨登
一仲間 尾上徳八
一下官 市川国松
一地廻り 勝川吉松
一女下官 一おたん 嵐徳寿
一三平 一錦もふ子 一木曽兵衛 勝川又五郎
一小性金弥 勝川吉之助
一お菊 一錦少女 一おきん 坂東三津之助
一浅山鉄山 一和藤内 一藤沢 勝川又吉
千秋万歳
大々叶
{袖に裏印}駿州静岡 ([屋号])太刀川
{袖}当ル明治二十一年第九月二十日より "		

歌舞伎番付 N003

歌舞伎顔見世番付(仮)

明治32年(1899) 33.5×47.5

		
"第一ばん目
南蛮鉄後藤目貫(なんばんてつごとうのめぬき)
二冊つづき
花井お梅
中幕
月梅薫朧夜(つきのうめかおるおぼろよ)
三まく
第二ばん目
天保水滸伝(てんほうすいこでん)
五まく
若竹座
浄瑠理竹本綾尾太夫
三味線鶴沢鉄吉
長唄常磐津清元はやし連中
作者竹柴千代三
狂言方市山猿幸
頭市川亀禾
頭取実川鱗
太夫元荻野豊三郎
{役名省略}
{袖}一高の谷 一花井お梅 おし月市川蝠之助
明治二十二年六月二十六日より
{奥}千秋万歳 大々叶 "		

歌舞伎番付 N004

歌舞伎辻番付(仮)

不明 30×44

		
"■重忠に客集景清初茶湯(しげただニせしゆうきやくともてなすかげきよがはつちやのみ)
その会席(くわいせき)の取合(とりあわせ)を筆(ふで)に矢立(やたて)の杉菜(すぎな)にハ鶴(つる)
恋(こひ)に思(おも)ひハ染付(そめつけ)の向付(むこうづけ)ハ蝶鵆(てふちどり)かよひハ虎(とら)と少将(せうせう)の
庖丁(ほうてう)きひた伝三(でんざ)が小料理(こりやうり)つひ一ト口ハ鬼王(おにわう)の初物(はつもの)
朝比奈(あさひな)もまだ新渡猪口(しんとちよく)のぞけハ色(いろ)も麗(うららか)に
梛(なぎ)の葉(は)の髪結姿(かミゆいすがた) 仇月小夜(あだつきさよ)がうめ水(ミづ)をさしたる
星(ほし)の井戸(ゐど)茶碗(ちやわん)犬坊丸(いぬぼうまる)の紅葉(もみぢ)古■(こき)高麗寺(かうらいじ)の
鐘(かね)の音(ね)に正午(しやうご)をしらす玉鶏(ぎよつけい)の印賞美(いんセうび)の花(はな)ハ
祐(すけ) 成(なり) 時(とき) 致(むね) 待(まち) 合(あいの) 十(ぢう) 八(はち) 筆(ねん) 工(く)藤(どう) 祐(すけ) 経(つね) 路(ろ)次(じ) 入(いりの) 行(きやう) 烈(れつ) 対面栄(たいめんのさかへ)
梅柳魁曽我(むめやなきさきがけそが)
四番続
来ル二十一日より
浄瑠璃
西川風(にしがわふう)の小松跋(こまつびき)鳥居流(とりいりう)の草摺引(くさすりびき) 其画寅試筆(そのうつしへとらのかきぞめ)
第一番目四立目相勤申候
瀬川路五郎
瀬川路之助
沢村東蔵
尾上栄三郎
沢村源之助
富本安和太夫
富本豊前太夫
富本豊志太夫
富本和泉太夫
同志名太夫
同多見太夫
同豊和太夫
三味衆
名見崎喜惣治
同市十郎
同喜蝶
同友治
名見崎安治
鳥羽屋里長
{役名省略}
大叶
ふきや町
市村座
{袖}板元福地茂兵衛
{奥}解読不可"		

歌舞伎番付 N005

歌舞伎顔見世番付(仮)

不明 24×34

		
"一大儀の虎 一げいしやおもと 一松葉や抱松山 実ハわりなや娘おりへ 一遊君あこや 市川円弥
来ル十五日より
御出入大小名(おでいりだいせうめう) 金(きん) 銀(ぎんの) 輝(ひかりを) 奪(うバふ) 鎌(かま)倉(くら) 山(やまの) 星(ほし)月(づき)夜(よ)
其御得意(そのおとくい)の御注文(ごちうもん)に曽我模様(そがもよう)の蝶■古(てふちどりふる)き趣向(しゆかう)の色上(■■あげ)
も追掛染(おひかけぞめ)の新狂言(しんきやうげん)にし■(いく)を■(■け)て春(はる)の夜(よ)の闇(やミ)の黒地(くろぢ)に
新助(しんすけ)がお元(もと)を連(つれ)てとんふりと気(き)も早染(はやそめ)の心中(しんぢう)を助(たすけ)られたる浪(らう)
人(にん)故(ゆへ)後(のち)の難義(なんぎ)と辻番(つじばん)の親父(おやぢ)が憂目(うきめ)に藍成(あいな)る諸家(■け)の■(え)も
与之助が仇(あだ)な浮名(うきな)も忽(たちまち)に洗(あら)へバ落(おち)る出平(しゅつへい)一朧(おぼろ)に残(のこ)る月(つき)の輪(■)の
お熊婆(くまばば)アも是迄(これまで)の虎竹(■かり)かたりに染返(そめかへ)し元(もと)の下地(したぢ)の■(■■■)
に■(■■)に■(■で)たる稲田幸蔵義(■な■かうざうき)を立縞(たてしま)も横(よこ)じまにス■■(■■■■■)の
雪(ゆき)の捕物(とりもの)消(きへ)てもきへぬ悪名(あくめう)の今(いま)ハうきき世(よ)をお尋(たつね)もの
見(ミ)るも表(あハ)れる松山(まつやま)が子ゆへにまよふ恩愛(おんあい)ハ■■(■■■)
にあらぬゆうせん染(ぞめ)の■小袖(■■こそで)仕立直(したてなお)せし春着(はるき)の新按(しんあん)
貞欄(ていそう)を
立(たつ)る
法染尼(ほうぜんに)が
比翼縫(ひよくぬい)
善悪(ぜんあく)を
分(わけ)る
弥十郎(やじうらう)が
上下捌(かミしもさハ■)
鼠小紋梅扇新形(ねづミごもんはるのしんがた)
四番続
御誂(おあつらへ)の
一口紋(ひとつもん)
■詰(■■つめ)にかける
春服紗(はるふくさ)
是(これ)を対面(たいめん)の
杯觴(さかづき)に当(あて)て
千代(ちよ)を寿(ことふ)く
宝結(たからむすび)の定紋(ちやうもん)
御頼(おたのみ)の二口紋(ふたつもん)
初午に配る
納手拭(をさめてぬぐひ)
是(これ)を大磯(おほいそ)の
馴染(なれそめ)に当(あて)て
色香(いろか)も媚(なまめ)く
駒登(ひよく)の花紋(はなもん)
御好(おこのミ)の三口紋(ミつもん)
弥生(やよひ)に染(そめ)る
桜羽織(さくらばおり)
是(これ)を和田(わだ)の
大寄(おほよせ)に当(あて)て
観音(くわんおん)の盛(さか)りを
桜鶴(さくらづる)の和紋(やつしもん)
御定(おさだまり)の四口紋(よつもん)
端午(たんご)に錺(かさ)る
菖蒲幟(あやめのぼり)
是(これ)を裾野(すその)の本望(ほんもう)に当(あて)て
悪魔(あくま)を払(はら)ふ
結柏(むすびかしハ)の替紋(かヘもん)
去(さる)ル方様(かたさま)の
御進(おすす)めに取(とり)あへず
時代模様(じだいもやう)の梁形(そめがた)も
色縫入(いろぬひいれ)て何(なに)がなと
当(あた)りをねらふ狂言(きやうげん)も
扇(おふぎ)の的(まと)の折(をり)からに
弓(ゆミ)も引方(ひきかた)御(こ)贔(ひゐき) 様(さまより)より
御差図(おさしづ)うけ古(ふる)きを
もつて新玉(あらたま)の業(■■)も
拙(つた)なき三曲(さんきよく)の■歌(■うか)
檀浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき)
琴責のだん
常盤津れん中
竹本連中
長唄囃子連中
{役名略}
大々叶
春木町
奥田座
{奥}板元石塚伊兵衛
正銘若竹柳吉
{袖裏に印}つちや"		

歌舞伎番付 N006

歌舞伎辻番付(仮)

不明 31×46

		
"義士伝(ぎしでん)の正設(しやうせつ)をすいの上(あげ)たる銘々録(めいめいろく)其抜書(そのぬきがき)を
種本(たねほん)に綴合(つづりあわ)せし欄仕立(あやつりじたて)ハ御■(ごひゐき)浪花(なにわ)の大星(おほぼし)が
筐(かたミ)に残(のこ)せし黄金(こがね)の挿物(さしもの)夜半(よハ)に加賀(かゞ)■(■)の玉助(たますけ)の
その筆勢(ひつせい)に似(に)もつかぬ数蚓(みみづ)や釘(くぎ)の■書(にじりがき)も
御進(おすすめ)に随(したが)ひ仮名手本(かなてほん)の字数(じすう)に■四十七■(■■しじゆうしち■)の栄(さかへ)
追■(つゐぜん)いろは実記(じつき)
全部五冊
来ル十五日より
{下段}役人替名
{役名省略}
当狂言幕ニ数多く
御座候間明六ツ時より
相始夕七ツ半時迄に
打出シ奉入御覧ニ候
猿若町大々叶
河原崎座
板元{印あり}田所町
小川半助正 "		

歌舞伎番付 N007

歌舞伎辻番付(仮)

不明 41×31

		
"御注文(ごちうもん)の通(とう)り茄子食(なす■わセ)の嫁菜(よめな)と■(む)宗(か)豆(ご)中(なか)の
悪(よい)のを萌(もえし)のせ■づゆがんだ母(はは)の■服(■つりふく)に子を持(もつ)て汁(しる)
親芋(お■いも)へ卒(■■)に孝行(かうかう)■■(■■■)も麩(ふ)つと浮気(うわき)な風(かゼ)が蕗(ふき)
兄(あに)の異見(いけん)も秋空(そら)豆(まめ)に友達中(ともだちなか)の付合(つけあわセ)といふも
茄子(なすび)もしんじ子に逢他(あふたの)恋萩(こひ■)半兵衛ひともじに
布芽(わかめ)の板昆布(いたこぶ)命迄(いのちまて)防風(ほうふう)に降一村雨(ふるひとむらさめ)南無(なむ)めうが
ほうれん草(そう)の■解(きやうげ)に栄(さか)ふる隆行(りうかう)の会席(くわいせき)
悪庚申後段献立(よいがうしんごだんのこんだて)
上中下三通
浄瑠理
降かねて今宵(こよい)となりし
月(つき)の雨(あめ)千種埜(ちぐさののべ)恋(こひ)の両道(ふたミち)
第二ばん目大切に相勤申候
尾上栄三郎中村歌右衛門
常磐津佐喜太夫常磐津文字太夫常磐津吾妻太夫
{中略}
乍憚口上御町中様益御機嫌能被遊御座恐悦至極ニ奉存候随て当盆狂言あがな御なぐさミに相成様
相談仕候ル折から去ル御ひゐきより当七月ハ■■三代目中村歌右衛門七回忌ニ相当候間幸ひ
七ケ年以前の■大坂表名残の■■通玉助其方え餞別に相勤■置し銘々伝の狂言
■へ福に取仕組々相勤■御差■被下候得ども未熟不能の私■々存もよらぬことと再■
辞退致候所■る御進ニ随ひ右狂言を第一番目ニ仕第二ばん目ハお手代半兵衛の■■きやぶん
是上ともちめかしくハ候得とも■■玉助御評判ニ預り候間取仕組奉入御覧ニ候何卒三代目歌右衛門
追善と■初日より■■■御■かるの極存奉希上候以上四代目中村歌右衛門
{下段}いろは実記(しづき)
第二ばん目
役人替名
{役名省略}
大々叶
猿若町
河原崎座
板元田所町小川半助正"		

歌舞伎番付 N008

歌舞伎顔見世番付(仮)

不明 33.5×38

		
"大坂■俳優一座
{上段}
ワキ狂言■■■也
翁千歳三番叟
太夫竹本綾尾太夫
三味線鶴沢鉄二
長唄はやし連
頭城腰菊太郎
頭取末広安菊助
狂言作者松島房吉
狂言作者竹柴久七
太夫丸市川三木十郎
千秋万歳
大々叶
{下段}
俳優連名
よさね女房お菊田舎娘おふた 坂東志友
小津や 市川小米
ちん才娘おうミお重 市川左■蔵
おみツ奴惣助太平次 市川蔵治
集人百性ごん 坂東友蔵
こし元 中村歌枝
女房お埼おきちなき■ノ方 片岡吉蔵
西人ぢん六与しじ駒平 尾上尾女蔵
こし元小性 中村市之助
家来 嵐甚之助
百性家来 市川友助
おくま諸士太八 松本■政之■
金太郎松助仲間ごん平 市川時蔵
助作浮島与之助千草之助 中村楽■
千鳥座
{袖}当ル九月七日より"		

歌舞伎番付 N009

歌舞伎辻番付(仮)

不明 40×47.5

		
"父ハ日本母ハ異国国性爺姿写御鏡(こくせんやすがたのうつしゑ)
楼門(らうもん)の場子別(こわかれ)の場
一世一代御名残狂言ニ相つとめ申候沢村田之助
来ル十一日より
{下段中略}
大々叶
さるわか町
村山座
板元福地茂兵衛
正銘ばくろ町四丁目木村文三郎
一世一代
乍憚御名残狂言口上
一御町中様益御機嫌能被遊御座恐悦至極ニ奉存候随て私義先達御披露申上候通り
御贔屓様の御進めニ任せ不自由成る身もかへりミず一世一代御名残狂言相勤候処御当地
根生の私故御見捨なく御見物ニ御来駕被成下候段外聞旁難有仕合ニ奉存候最早初狂言
日限ニ相成候間退身可致と存候折柄又々御贔屓様の御仰ニ近年稀成大入大繁昌致候ニ付芝居も
弥生狂言私無休打続興行致シ候間後々へも出勤致シ是迄大切ニ古今彦惣夫婦子別の段まて
不相勤半途ニて打出シ候故何れも様方も相残り居候狂言御覧被成度由御噂御座候間御礼かたがた第一
番目と二番目立間へ差加へ不残相勤可奉御覧ニと御進めニ預り候へ共一世一代御名残狂言の義故長々
出勤致候も如何日限ニて退身致度と達て御辞退申候処再応の御進めニ一座の衆中も共々御礼に
出勤可致と申候ニ付御進メニ随ひ是迄相残り居候夫婦子別の段迄仕弥当狂言限り退身仕候故今一度
何れも様方の御厳顔拝し度候間不相替御ひゐき御取立を以て御見物ニ御来駕の程偏ニ奉希上候以上
月日沢村田之助 "		

歌舞伎番付 N010

歌舞伎辻番付(仮)

不明 34×46.5

		
"松(まつ)の位(くらい)の意気地(いきち)鏡(かがミ)に契情(けいせい)の草履打(ざうりうち) 千歳曽我(せんざいそが)
竹(たけ)に雀(すすめ)の花車(■■しや)風流(ふうりう)に大名(たいめう)の木履掛(こまげたかけ) 後日(こにち)の栄(さかへ)
時候(じこう)もてうど吉原(よしハら)の巷(ちまた)まバゆき桜時(さくらとき) 高尾(たかを)が許(もと)より彼君(かのきミ)か館(やかた)へ帰(かへ)る
忍(しの)び駕(かご)供(とも)に送(おく)れし伊達平(だてへい)が土手(どて)の道(ミち)哲谷蔵(てつたにざう)と其(その)だんまりも
恋(こひ)の闇色(やミいろ)の意恨(いこん)に岩藤(いハふぢ)が心(こころ)に隠(かく)す剣沢(つるぎさハ)扨(さて)麦庵(ばくあん)ハ匙(さぢ)よりも廻(まハ)る
悪事(あくじ)に八汐(やしほ)が方人(かたふど)夫(それ)の沖(おき)の井象潟(ゐきさがた)が願書(ぐわんしよ)を反古(ほぐ)に政岡(まさをか)が汚名(おめい)を
流(なが)す水仕(ミづし)の飯焚(ままたき)軒(のき)の雀(すずめ)や烏(からす)なき尾上(をのへ)が自害(じがい)の書置(かきおき)も後(のち)の証拠(しようこ)に
鹿之助(しかのすけ)が争(あらそ)ふ相手(あひて)ハ只(ただ)ならぬ鼠(ねづミ)に荒獅子(あらじし)男之助(をとこのすけ)が仕馴(しなれ)ぬ役(やく)も四ツ紅葉(よつもミぢ)
四花菱(よつはなびし)に由縁(ゆかり)ある仁木(ゆうき)が根強(ねづよ)き奸計(かんけい)に落入(おちい)る外記(げき)も勝元(かつもと)が捌(さバき)に首尾(しゆび)も
四ツ辻(よつつぢ)の肴市場(さかないちば)に伊大八(いだはち)主悦(ちから)又(また)初菊(はつぎく)が仕返(しかへ)し迄(まで)善悪正(ぜんあくただ)す阿国歌舞伎(おくにかぶき)
伊達全盛花街鏡(だてぜんせいくるわかがミ)
九幕
役人替名{役名省略}
大々叶
さるわか町
村山座
{袖}板元福地茂兵衛
正銘馬喰町四丁目木村文三郎
{奥}沢村田之助一世一代御名残狂言御ひゐき様の御進めニ任せ当狂言へ相残し奉入御覧ニ候"		

歌舞伎番付 N011

歌舞伎顔見世番付(仮)

不明 47.5×33

		
"ワキ狂言宝槌
第一ばんめきやうげん
越後伝吉か六櫛(ゑちごでんきちかろくくし)
二十三場
中■久
一の谷凱小謡曲(いちのたにかひがのこうたひ)
新宮館身替の場
若竹座
二はんめきやうげん
隅田川続俤(すみだがわごにちのおもかげ)
上中下
太夫竹本宮城太夫
三味つる沢文平
長唄はやし連中
作者篠田常二
狂言方篠田瓶橘
頭板東守蔵
頭取市川米三郎
太夫元大川橋造
{役名省略}"		

歌舞伎番付 N012

歌舞伎顔見世番付(仮)

不明 27.5×40.5

		
"当ル八月十日より
第一番目伊勢音頭恋寝刃(いせおんどうこいのねたば)
第二番目義経腰越状(よしつねこしごへじやう)
{役名略}
根の山の場
宿屋の場
二見の場
太々の場
油屋の場
義経館の場
泉三郎館の場
大々叶
中幕色替松茂五化芸(いろかへぬまつもごひいき)
一かごや奴虎平福十郎
一かごや奴染平錦車
一ざとうけいせい狂乱奴大じん田女平多目蔵
常磐津連中
頭取中村岩子
太夫元半左衛門
青山五十人町
鳳閣寺境内ニおいて"		

歌舞伎番付 N013

宇都宮紋葉釣蓑 福庄源系図 白浪五人男

不明 17.5×11

		
"宇都宮紋葉釣蓑(うつのミやにしきのつりちギ)
幅庄源系図(さいわいなりわ■つけいづ)
白浪五人男(しらなミごにんおとこ)
新富町
守田座"		

		
"城内の場
塩谷村の場
捕物の場"		

		
"詮義の場
石橋宿の場"		

		
"与四郎内の場
城門の場
本田家の場"		

		
"蘭平物狂の段
浜松屋の場"		

		
"勢揃の場
大初浄瑠理"		

		
"明治七戌年
十月十八日ヨリ
千秋万歳
大々叶
振付板元田所町小川半助正"		

歌舞伎番付 N014

東京女劇場中村一座

不明 33.5×55

		
"東京女劇場中村一座
とうり丁ごぜてるとよげんざゑもん中村佐幸
きやうげんづくし
豊行和金
鶴沢扇糸
剪村孝太郎
桝屋才寿
桝屋吉太郎
梅屋平治郎
梅屋平吉
常盤津清元 連中
狂言作者 行芝錦三
頭取 成駒屋野米吉
世話人 木所源蔵
太夫元 椎橋豊三郎
あんま主水山城守広井駒吉
大角女房中村佐井吉
からぎぬ刀や木助しなしう 三平広井若吉
諸士 中村佐和吉
せうぎ 中村佐栄次
着士 中村佐代吉
孝次郎 中村佐花吉
市助自左江■■■朝日奈広井福吉
はつね 中村花児
諸士 中村登代
大名着士中村小海
がむろ千鳥諸士中村児梅
鳥方円平奴千鳥■■中村佐■吉
白糸お安虎の前 おかつ岩井花光
かんすけしんげんぶんご中村芝佐吉
千鳥座 "		

歌舞伎番付 N015

歌舞伎顔見世番付(仮)

明治21年(1888) 33.5×47.5

		
"{上段}其名も高き馬琴翁が名作を其儘に遠(ゑん)州(しう)奇(き)談噂(だんうハさ) 高(たか)浪(なミ)
第一番目に相勤申候
古めかしくも昔の侭を■がまに芦屋道満大内鏡(あしやどうまんおふうちかがミ)
中幕に相勤め申候
去る方様の進めに任せ夕ぎり伊佐衛門
廓文章(くるハぶんせう)
大切に相勤め申候
午前九時より相始メ午後
九時迄ニ不残奉入御覧候
常磐津れん中
長唄はやし連中
太夫竹本綾尾太夫
三味線鶴沢八重造
作者近松半左衛門
頭取新成田屋猿作
通り研■町千鳥座
{下段}憲広保名喜左衛門 嵐大二郎
山名勘兵衛百性田蔵 尾上尾女蔵
望月隼人触頭振六 市川猿作
大鳥大助庄司女房 沢村紀美代
近松曲膳触頭共蔵 尾上扇治
上野主水百性畑作 坂東岡之助
触頭音也 関松之助
百性茂作 沢村金之助
百姓長兵衛 中村一八
矢二兵衛雲助此八悪右衛門 市川猿昇
娘小草憲広妻喜左衛門女房 市川幅右衛門
小性金弥 坂東家磨登
藤■徳平 尾上徳八
若者■■ 市川国松
吉沢又兵衛 勝川吉松
老母浦■仲居お徳 嵐徳寿
長尾景虎■や市兵衛庄司 勝川又五郎
たへこ 勝川吉之助
けいせい曙の万の葉弥勘平夕ぎり 坂東三津之助
石塚東六山内憲政与勘平伊左衛門 勝川又吉
{袖}当ル明治二十一年第十月十日より
{奥}千穐万歳大々叶
{裏書}太刀山 "		

歌舞伎番付 N016

歌舞伎顔見世番付(仮)

不明 47×70

		
"俳優二座二たつぶたい芝居
俳優連名
一武智光秀一植松藤兵衛一丹波や八右衛門一若松や太兵衛中村梅鶴
一森蘭丸一松原平左衛門一真柴久吉一軍兵冬平尾上辰女之■
一花房蔵人一青木角太郎市川当三松
一こし元一若イ衆市川国松
一ひひ一門弟市川国七
一小浪才三一■代由兵衛市川福右衛門
一太鼓持一門弟嵐毒助
一諸士一門弟市川小武吉
一妹桔梗一甚助女房一仲居おろく嵐徳寿
一広瀬軍右衛門一四王天但馬一冷見加祢九郎一忠三後家中村富助
一織田信長一赤星主膳一亀屋忠兵衛一武智重次郎中村■■
太夫竹本綾尾太夫竹本越貴太夫
三味線鶴沢鉄次郎鶴沢八重造
一岩見重左衛門一伴団右衛門一富頭長八一母さつき中村歌寿
長唄はやし連中
振附花川■蝶老
頭取成田屋猿作
太夫元池田晋作
岩見武勇伝(いわみぶゆうでん)
十二幕
太功記桔梗旗揚(たいこうきききよふのはたあげ)
七幕
恋飛脚大和往来(こいびきやくやまとおふらい)
茶屋場より道行迄
俳優連名
一奴定平一娘おみつ妻みさほ一傾城梅川嵐大二郎
一■つぎこ一娘初菊一阿波聖■一女房おゑん沢村紀美代
一大川八左衛門一長尾弥太郎一大日五郎嵐徳葉
一坊主■才一仲居おきん沢村金之助
一諸士一百姓杢助嵐大作
一岡三之助一太鼓持又助勝川又五郎
一庄屋久兵衛一門弟市川勇治
一神■■内一こし元尾上徳八
一松原平三郎一森力丸一名島■兵浪守坂東市の助
一成瀬大角一浅山多三一奴又作一加藤清正市川猿作
一岩見重蔵一同重太郎一土屋次右衛門一清水長左衛門市川富升
通■町千鳥座"		

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